とりあえず開発室は、「とりあえず、アプリを開発し公開してみる」取り組みで、LabriseDesign株式会社が運営しています。
2001年3月1日よりAccess版「とりあえず、請求書。」の提供を開始し、200万件を超えるダウンロード数がありました。複雑な消費税計算や電子帳簿保存法、インボイス制度など大きな流れに対応するためには、システムを根本から改修する必要があると判断し、公開を停止いたします。ご利用いただいた皆様、カスタマイズをご発注いただいた皆様ありがとうございました。また、無料アプリ公開の場をご提供いただいたVector、アプリケーション開発にあたって様々な面においてご指導いただいたダイアモンドアプリコット電話研究所の山崎さんに感謝申し上げます。
2022年6月 とりあえず開発室長 五藤貫志
「とりあえず、請求書。」を公開するにあたっての最大の動機は、ユーザー目線に立った操作性を実現したビジネスアプリケーションを世の中に出す事でした。特に意識したポイントは、「マスタ化が不要である」と「デザインに気を配る」の2つです。当時のビジネスアプリケーションにおいて、そのような目線で開発されていたものは少なかったため、巨大掲示板においてその設計思想や実装手段に対して様々なご意見があった事は良い思い出です。その後、ユーザー体験を高めるためのDHTMLやJavaScript、Flashなどの技術やRIA、Web2.0などのキーワードを通り過ぎ現在に至りますが、UXやユーザビリティという言葉をデザイナー以外から聞く事が多くなった世の中の変化に嬉しさを感じずにいられません(この辺りの感覚については、Web制作会社ベイジの枌谷代表の記事「なぜUXという言葉は広まったのか」がとても参考になります)。また、ビジネスアプリケーションのブラウザ化とクラウド化が進み、ユーザー目線に立った設計が当たり前になりました。私もクラウド会計ソフト freee会計を利用しているため、Access版「とりあえず、請求書。」の役目はひとまず終わったのかなと思いました。そして、先述の通り、様々な法改正にすぐさま対応できない基本設計であるため、公開停止に至りました。
無料アプリの公開によって知り得た多くのユーザーの考え方は、私自身の設計思想やスタイルに大きく影響し、いま、楽しく仕事に取り組む事ができています。そのため、とりあえず開発室の取り組みは何年もほったらかしになっていました。いい加減にアプリやWebサイトを更新しなければならないな・・・と考えるも、特に行動を起こさずに過ごしていました。今回の公開停止は新しいスタートを切る一歩でもあります。
次回、どのようなアプリケーションにするか具体的な案はありませんが、やはり帳票系ビジネスアプリケーションになるのでは?と思っています。得意分野ですし、市場の広さと手軽さを求める需要はまだあるかもしれませんので。
当アプリケーションは、Vectorからのみダウンロード可能としていました(現在はダウンロードできません)。他のWebサイトからダウンロードできる「とりあえず、請求書。」は正式なアプリケーションでありませんので、ご利用なさらないようにご注意ください。今後、ダウンロード可能となる場合は、当Webサイトよりご案内いたします。